CTEPH.jp 医療関係者の方

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肺高血圧症とは?

肺高血圧症の分類

 

肺高血圧症は、5群に大別

肺高血圧症のダナポイント分類(2008年)※1は、数多くのガイドラインや論文に用いられていましたが、2013年、ニースで開催された第5回肺高血圧症ワールド・シンポジウムでは、これに再度修正が加えられました。
この再改訂版肺高血圧症臨床分類は、日本循環器学会ほかの合同研究班参加学会報告による「肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版)」に盛り込まれています(表1)。

表1 再改訂版肺高血圧症臨床分類

再改訂版肺高血圧症臨床分類

循環器病の診断と診療に関するガイドライン(2011年度合同研究班報告)
肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版)
※1 米国のダナポイントで開催された第4回ワールド・シンポジウムに踏襲された改訂版肺高血圧症臨床分類

CTEPHは、第4群

この「CTEPH.jp」で取り上げる慢性血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension:CTEPH)は、第4群に分類されます。
ベニス分類(2003年)※2では、“慢性血栓塞栓症および/または塞栓症によるPH(PH due to chronic thromboembolic and/or embolic disease)”とされていましたが、ダナポイント分類では、CTEPHと名称変更されています。
それに伴い、わが国の難治性疾患克服研究事業「呼吸不全に関する調査研究班」でも、“特発性慢性肺血栓塞栓症-肺高血圧型(CTE-PH)”の名称を、“慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)”に変更しました。

※2 ベニスで開催された第3回ワールド・シンポジウムで、それまでのエビアン分類が改訂された

CTEPHの概要についてはこちら

肺高血圧の臨床分類の変遷

近年、欧米では5年ごとに肺高血圧症に関する大規模なシンポジウムが開催され、そのつど、診断・治療ガイドラインが作成されています。また、下記のように、臨床分類の改訂や疾患群の名称変更なども行われています。

1973年:ジュネーブ
  • 原発性肺高血圧症(primary pulmonary hypertension:PPH)に関する専門家会議(WHO主催)で、肺高血圧症の臨床分類を提案
1998年:エビアン
  • 第2回PPHワールド・シンポジウム(WHO共催)で、初めて“肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)”という疾患概念が導入され、病因・病態により肺高血圧症例を5群に分類整理
2003年:ベニス
  • 第3回肺高血圧症ワールド・シンポジウム(NIH:アメリカ国立衛生研究所が後援)で若干の改訂
  • 特に原因となる疾患の存在を指摘することができない例を、“特発性PAH(idiopathic PAH:IPAH)” 、家族歴を持つ例を“家族性PAH”と名称変更
2008年:ダナポイント
  • 第4回肺高血圧症ワールド・シンポジウム(ダナポイント会議)で、エビアン分類・ベニス分類を継承しつつ、その後の研究成果を取り入れて改訂
  • “膠原病に伴うPAH”を、“結合組織病に伴うPAH(connective tissue disease-PAH:CTD-PAH)”に名称変更
  • “肺静脈閉塞性疾患(pulmonary veno-occlusive disease: PVOD)および/または肺毛細血管腫症(pulmonary capillary hemangiomatosis: PCH)”を、第1群の亜型(第1’群)に位置づけ
  • “慢性血栓塞栓および/または塞栓症によるPH(PH due to chronic thromboembolic and/or embolic disease)”を、“慢性血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension: CTEPH)”に名称変更
2013年:ニース
  • 第5回肺高血圧症ワールド・シンポジウムで、ダナポイント分類に小規模の改訂
  • 新生児遷延性肺高血圧症(persistent pulmonary hypertention of the newborn:PPHN)が第1群の亜型(第1’’群)に、慢性溶血性貧血が第5群にそれぞれ変更など(表1)

References

  • ・循環器病の診断と診療に関するガイドライン(2011年度合同研究班報告):肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版)
  • ・難病情報センターホームページ 診断・治療指針 >> 呼吸器系疾患調査研究班(呼吸不全)作成
    慢性血栓塞栓性肺高血圧症(平成24年6月11日)