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呼吸器科医が診るCTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)の診断プロセスVol.2

Diagnostic process of CTEPH

呼吸器科医が診るCTEPHの診断プロセス Vol.2 Chapter2 2020.2.18更新

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    リオシグアトは、現在、わが国でCTEPH治療薬として承認されている唯一の血管拡張薬であり、肺動脈性肺高血圧症(PAH)にも適応を有しています。PAHに用いられる薬剤は3系統あり、リオシグアト以外はPAHのみの適応です。リオシグアトは唯一、CTEPHにおけるエビデンスもあり、適応を持つ薬剤です。つまり、CTEPHに対する有効性が証明されているということは、第1回で示したように、CTEPHにもPAHと同じような末梢病変があり肺動脈圧の上昇に寄与するため、薬剤が効果を示していると考えられます。

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    次に、CTEPH治療薬として適応を取得した、リオシグアトの有効性について解説します。
    リオシグアトは、手術不可能なCTEPH患者さんと術後の残存または再発肺高血圧症患者さん261例を対象とした前向きプラセボ対照ランダム化比較試験「CHEST-1試験」で、16週間の治療期間後、6分間歩行距離(6MWD)はプラセボ群で-6mに対し、リオシグアト群は39mとプラセボ群とくらべ有意に延長しました。

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    また、肺高血圧症モデルマウスを用いた試験において、リオシグアト群とPDE-5阻害薬群で、肺動脈中膜の厚さに有意差はみられなかったものの、リオシグアト群でPDE-5阻害薬群に比べて、内膜/中膜比を有意に低下させたことが示されました。つまり内膜病変を優位に改善させる効果が確認されました。

    さらに、同試験において、リオシグアト群で、PDE-5阻害薬群に比べ肺組織におけるアポトーシスを示すマーカーの値が有意に高いことが示されました。
    第1回でCTEPHの血栓形成および器質化の原因として、血管内皮の障害を修復する筋線維芽細胞(MF)の高増殖能が血栓器質化の原因であるという仮説を話しましたが、リオシグアトはCTEPHの肺動脈病変に存在するこれらの高増殖能を有する細胞に、アポトーシスを誘導する可能性があるのかもしれません。

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    次回、第3回目の最終回では、実際にCTEPHを含む肺血栓塞栓症(PTE)をどう診断すればよいのかについて、引き続き、坂尾先生にご解説いただきます。
    解説・監修 千葉大学医学部附属病院 呼吸器内科 坂尾 誠一郎先生

    Chapter1

    呼吸器科医が診るCTEPHの診断プロセス

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