患者さんに聞くCTEPH体験談

体験談 2東京都在住 F.T.さん
年齢を重ねていてもあきらめないで!
いち早く専門医にたどり着くことが大切

専門医と相談しながら前向きに取り組むことで、きっと先が開ける

最初にCTEPHの症状が現れたのは、80歳の時でした。ある時期から、歩いて10分くらいの駅にたどり着くまでに、5回ほど休むようになったのです。おかしいなあ、と思って、近所のお医者さんに行き、薬をもらっていましたが、そうこうするうちに、だんだんと息苦しくなっていったのです。

もう少し、大きな病院で診てもらった方がよいかと、近くの総合病院に行きましたが、薬も処方されず、検査の予約も先送りになっているうちにあっという間に3ヶ月が経ってしまったのです。息苦しさが日増しに強くなり、もう、とてもとても耐えられなくなりました。これ以上待てないと思い、大学病院に行ったところ、最初にかかった呼吸器の先生は、「これはおかしい」と、循環器に紹介してくださいました。私を診た循環器の先生は「すぐに入院してください」とおっしゃり、いろいろな検査をしたところ、CTEPHという難病ではないか、ということになりました。聞いたことももちろんなく、原因も分かっていないとお聞きして困難な病気だな、という印象を持ちましたが、あまり深刻に考えないようにしました。

適切な薬を決めるために1ヶ月半ほど入院することになりましたが、退院する時は、薬の種類や用量が決まったことに加え、常に酸素ボンベを携帯することになっていました。

1年ほど経った頃、それまで通っていた病院から「CTEPHの専門医の先生に診ていただいた方がよいでしょう」ということで、別の大学病院を紹介していただきました。大学病院では、それまでに処方されていた薬を1種類変更することになりましたが、同時に先生から「CTEPHにはカテーテル治療といって、バルーンと呼ばれる細い風船を使って治療する方法があります。この細い風船を血管の中に通し、狭くなった部分を広げて血液の流れを良くするという方法で、これまで70代半ばの人に実施したことはあります。80代の人にこの治療の実績はありませんが、受けてみられませんか?」とのお話を頂き、相談の上、受けることにしたのです。

1度目の入院で1回の治療、4ヶ月後の2度目の入院で2回と、計3回のバルーン治療を受けたところ、驚くことに肺動脈圧が20mmHg以下に下がったのです。退院する時には、先生があっという間に酸素ボンベを返却する手続きもしてくださっていて、酸素も使わなくてよくなりました。薬も今は、ワルファリンだけを飲んでいます。

私は今86歳ですが、ほとんど発症前の生活に戻ることができています。比較的早い段階で専門の先生にたどり着けたことと、発症したタイミングでバルーン治療など、治療法が進歩していたことが、元気になることができた大きな理由だと思っています。

歳を重ねていても、平気です!専門医と相談しながら前向きに取り組むことで、きっと先が開けます。どうか、あきらめないでください。